高松競輪の開設72周年記念「玉藻杯争覇戦(GⅢ)」は12月6日、12Rで決勝戦が行われ、佐々木悠葵(27=群馬)が真杉匠の打鐘前カマシにピタリと続き直線抜け出しV。初の記念優勝を飾った。2着は佐々木に続いた吉沢純平、3着は真杉だった。
「奇跡みたい」
稲毛がスタートで飛び出し、落ち着いた並びは前から稲毛-稲川-南、真杉-佐々木-吉沢-宿口、簗田-香川。残り2周で稲毛が突っ張り、真杉が先頭の関東ラインは6番手になるが打鐘前2角から一気にスパート。打鐘過ぎに先頭に立つ。最終1角から稲川が切り替え捲っていくが真杉のスピードが良くて吉沢のヨコで止まる。佐々木は直線、余裕を持って抜け出し記念初Vを決めた。
「獲れるとは思ってなかったので奇跡みたい。ラインのおかげで勝つことができたので感謝だけです」
関東は4車で別線の選択もあったが、S班の宿口が4番手に引く形で1本にまとまる。これが勝負の行方を決めた最大のポイントになった。
佐々木自身は度重なる落車による大ケガで厳しい時が続いた。ようやく状態は上向きになり、最高の結果で来年へつなげることができた。「今後は警戒されるようになるし、強い気持ちで戦っていきたい。GⅠでの決勝進出が目標です」とさらなる飛躍を誓った。(緒方 泰士)
◇佐々木 悠葵(ささき・ゆうき)1995年(平7)8月4日生まれの27歳。115期。競輪選手養成所6位で19年7月プロデビュー。通算成績は267戦138勝。1㍍80、90㌔。血液型O。
◆次回斡旋 優勝した佐々木は静岡FⅠ(15~17日)、2着の吉沢は豊橋FⅠ(24~26日)、3着真杉は京王閣FⅠ(12~14日)へ。